無可有庵

音楽その他ついて

音楽と異文化交流

音楽学研究と言うと大袈裟ですが、最近になってようやく楽曲の背景に関心を持つようになりました。以前、友人に200年前の同郷人より地球の反対側に住む同時代人の方が遥かに理解し易いと言われてなるほどと思いましたが、ではBeethovenは地球の反対側に住む200年前の人なので、さらに理解し難いという事になります。

異文化理解とは何なのだろう?或いはこれに当然ながら含まれる他者理解とは?言えることは、異文化交流をする時に、勿論言語の違いはありますが、それをクリアしたとしても異文化理解の問題が立ちはだかり、これなくして他者理解には行き着かないだろうという事。そして資本主義・産業社会によって流通している外国の音楽を弾くとは、そこに異文化交流の側面があるという事。

まず音楽という言語を学び、それから曲の文化的背景の理解に入る。文化的背景が理解出来なくても、さらには言葉が出来なくても友達になる場合もあるかも知れない。しかし、特にこの同質的力学の強い日本で音楽を通じて異文化交流を行うことは全然悪くない。